緑深い武蔵野の面影を残す東京都三鷹市。志村さんが30代後半で構えたこの大豪邸は、敷地面積100坪を超える堂々たる佇まいを誇る。白を基調としたモダンな外観、地下室を備えた強固な鉄骨造建築。かつては愛犬たちが庭を駆け回り、ガレージには高級外車が並んでいた。
現在、門扉は固く閉ざされているものの、決して荒れ果てた廃墟と化しているわけではない。植栽は定期的に剪定され、郵便受け周りも整然と保たれている。近隣住民はこう語る。「ご親族や管理を委託された清掃業者が月に数回訪れ、換気や庭の手入れをされています。近所への配慮も行き届いており、近隣トラブルのようなものは一切ありません。ただ、夜になると明かりがつかないことだけが、主を失った寂しさを物語っています」
一時期は記念館やスタジオとしての活用プランも囁かれたが、閑静な第一種低層住居専用地域に位置するため、不特定多数が集まる商業利用には法的・環境的なハードルが高い。建物の劣化を防ぎつつ、静かな環境を守るという現実的な選択が取られている。