公務における百合子さまの情熱は、社会福祉と人道支援の現場において一際輝きを放っていた。日本赤十字社の名誉副総裁として、長年にわたり国内外の災害救援活動やボランティア育成に尽力。献血運動の推進にも力を注ぎ、人々の命を救う最前線に立つ医療関係者を励まし続けられた。
さらに、結核が国民病として恐れられていた昭和28年から結核予防会の総裁を務められ、半世紀以上にわたって予防啓発活動の先頭に立たれた。療養所への慰問では、患者一人ひとりの手を握り、温かい励ましの言葉をかけられたという。単なる名誉職にとどまらず、現場の生の声に真摯に耳を傾けるその姿勢は、近代日本の皇室が担うべき社会奉仕の模範となった。