バンドの原点は1970年代初頭の長崎県佐世保市に遡る。リーダーであり低音パートを担うムッシュ吉崎が中心となり、当初は米軍キャンプやクラブでの演奏活動を重ねる叩き上げのグループとして産声をあげた。米兵たちを相手に日々ロックの原体験を叩き込まれていた彼らのサウンドは、当時の歌謡曲主体の日本の音楽シーンにおいて異色の存在感を放っていた。
大きな転機となったのは、圧巻のハイトーンボイスを持つ田中昌之の加入だ。当時、別のバンドでヴォーカルを務めていた田中の圧倒的な高音とシャウトに惚れ込んだムッシュ吉崎が強く勧誘。低く渋い重低音を響かせる吉崎と、女性歌手すら凌駕するハイトーンを誇る田中という、類を見ないダブルボーカル体制が完成した。ヤマハ音楽振興会が主催するポピュラーソングコンテスト(通称ポプコン)に出場した彼らは、その規格外の歌唱力でグランプリを獲得。一気にメジャーデビューへの切符を掴み取ることになる。