ネット上のレシピでは「ごぼうは切ったらすぐに酢水に10分以上さらす」と書かれているケースが散見されますが、これは炊き込みご飯においては重大な風味損失を招く誤解です。
ごぼう特有の芳醇な香りや旨味、そして抗酸化作用を持つポリフェノール(クロロゲン酸など)は水溶性です。水に長くさらしすぎると、せっかくの香気成分が水中に逃げ出し、味の抜けたスカスカな繊維だけが残ってしまいます。ささがきにした後は、水にサッとくぐらせる程度(1分以内)でザルに上げ、水気をしっかり切るのが素材の旨味を最大限に引き出す鉄則です。
また、味の深みを格段に引き上げる追加食材として外せないのが、牛ごぼう炊き込みご飯にしめじや牛ごぼう炊き込みご飯に油揚げをプラスする組み合わせです。
きのこ類に含まれるグアニル酸は、牛肉のイノシン酸、昆布だしのグルタミン酸と合わさることで「旨味の相乗効果」を生み出し、味の奥行きを何倍にも増幅させます。さらに、短冊切りにした油揚げから染み出る適度な植物性油脂が米粒全体をコーティングし、冷めてもふっくらとしたツヤとコクを維持する役割を果たします。