シーンの牽引役を語る上で外せないのが、ロンドン中心部にいち早く本格的な日本の焼き網を持ち込んだKintan Londonだ。オックスフォード・サーカスやハイ・ホルボーンに構える店舗は、スタイリッシュなカクテルバーと網焼きテーブルが見事に融合し、洗練されたナイトライフの定番スポットとして定着した。日本の外食界のレジェンドである西山知義が築き上げたカジュアルかつ洗練されたモデルは、現地カルチャー誌Time Out Londonでも幾度となく絶賛されている。
一方で、新たな旋風を巻き起こしているのがファストカジュアルの旗手、焼肉ライク(Yakiniku Like)の進出だ。ひとり一台の無駄のないロースター、明朗な価格設定、そしてスピーディーな提供。多忙なシティのビジネスパーソンや一人客を取り込み、「焼肉=多人数での贅沢」という固定観念を軽やかに破壊した。プレミアムなハレの日のKintanと、日常使いのライク。この両極の成功が、ロンドンの肉市場の裾野を一気に押し広げた。