ふたりの歴史を振り返ると、出会いそのものがひとつの運命劇だった。木下グループの手厚いバックアップを受け、カナダ・オークビルに拠点を移したことが、彼らの運命を決定づける転機となった。そこで待っていたのが、世界屈指の名指導者として知られるブルーノ・マルコットコーチだ。
マルコット氏は単に技の技術を磨くだけでなく、ふたりのメンタルとコミュニケーションの壁を徹底的に取り払った。かつて別のパートナーとの解散を経験し、一度は引退すら考えた木原。そして類まれな度胸を持ちながらもパートナーを探していた三浦。ブルーノ・マルコットコーチは、ふたりが初めてリンクで手を合わせた瞬間に「信じられない化学反応が起きた」と直感したという。その直感は的中し、日本スケート連盟の強化指定選手としても破竹の勢いで世界のトップ戦線へと駆け上がっていった。