味の決め手となる調味料にも、両者のアイデンティティが色濃く反映されている。チャーハンは、鶏ガラベースのスープの素や塩、コショウ、そして仕上げのネギ油などで中華風のコクを演出するのが王道だ。パラパラ感とスパイシーな香りが食欲をそそる。
一方で、焼き飯の主役は醤油やソース、時には和風の出汁である。特に西日本の焼き飯は、鉄板で焦げた醤油の香ばしさ(焦がし醤油)や、お好み焼きソースの隠し味が効いていることが多い。かまぼこやチャーシューではなく、ちりめんじゃこや天かすを具材に用いるのも、焼き飯ならではのローカルな魅力と言えるだろう。