彼女は介護に専念するため、すべてのレギュラー番組を降板し、事実上の芸能界引退を選択していました。当時はまだ現在ほど認知されていなかった「介護離職」という決断です。収入の途絶、社会的な孤立、24時間途切れることのないケアの重圧。それらは徐々に彼女の精神を蝕んでいきました。
周囲に助けを求めることをためらい、すべてを自分一人で抱え込んでしまう生真面目さが、結果として彼女を追い詰めてしまった側面もあります。行政の公的支援や外部ヘルパーの活用も十分ではなく、一人の人間に全ての重荷がのしかかる在宅介護の構造的欠陥が露呈した瞬間でした。