重機の低い作動音が響く千種駅東口。かつて白基調のエレガントな外観を誇っていた建物は跡形もなく姿を消し、広大な敷地をフラットな仮囲いがぐるりと取り囲む。2026年秋の全館閉館以降、段階的に進められてきた解体事業は順調に進み、地下構造物の撤去作業や地盤整備が着々と進む段階へ移った。
朝夕の通勤ラッシュ時、千種駅改札から吐き出される人の波は絶えない。駅直近という抜群の立地ゆえ、変化する現場の様子を日々観察する人々も多い。「見慣れた景色があっという間に更地になって、少し寂しい気もするけれど、次がどうなるのか本当に楽しみ」と、近くのオフィスに勤務する40代男性は語る。変わりゆく街並みは、名古屋という都市が新たな局面を迎えていることを静かに物語っている。