いまやシルバニアは子どもの玩具という枠組みを完全に突破した。SNSを開けば、お気に入りの赤ちゃん人形を旅先に連れ出す「ぬい活」の写真が日々無数にタイムラインを流れていく。
パーク内は、そうした愛好家たちにとってまさに最高峰のロケーションだ。自然光が美しく差し込むフラワーガーデン、物語のワンシーンを切り取ったようなベンチ。自前のドールを取り出し、背景のパノラマと調和させながらシャッターを切る人々の表情は真剣そのものだ。
「日々の仕事で擦り切れた心が、ここに来るとフラットに戻るんです」。現地で出会った30代の会社員女性は、レンズ越しにお気に入りのペルシャネコを見つめながらそう語った。完璧なノスタルジーと現代のカルチャーが結びついた結果、かつてない熱量のコミュニティがここに形成されている。