現代の都市部における津波は、地方の沿岸部とは異なる特有の危険性を孕んでいる。アスファルトやコンクリートで覆われた都市では、水が地面に染み込むことなく、ビルとビルの間の狭い路地へ集中する。
これにより、津波の流速はさらに加速し、狭いエリアに水圧が集中する「ビル風」ならぬ「ビル津波」現象が発生する。路地に入り込んだ水は渦を巻き、避難しようとする人々を容赦なく飲み込んでいく。
また、都市部では放置された自転車や看板、駐車中の自動車などが凶器となって流れてくる。これらが避難経路を塞ぎ、あるいは避難中の人々に衝突することで、被害はさらに拡大する。都市に住む人々こそ、「1メートル」の警告に対して過剰なほどの警戒心を持つ必要がある。