なぜブラストワンピースは勝てたのか。その答えの半分は、鞍上の池添謙一騎手の左腕にある。大舞台になればなるほど冷徹な判断を下す「グランプリ男」の真骨頂が、この日も発揮された。
インコースが荒れ、多くの騎手が外へ進路を取る中、池添騎手は迷わず馬場の真ん中からやや内寄りの最短ルートを選択した。泥まみれになりながらも馬の闘志を切らさず、最後まで追い切る執念。勝利インタビューで見せた涙は、プレッシャーから解放された安堵と、相棒への絶対的な信頼が生んだものだった。この勝利で、池添騎手は有馬記念4勝目を飾り、改めてその勝負強さを世に知らしめた。