音楽フェスや単独コンサートの告知で頻繁に用いられる「OA」とは、「Opening Act(オープニングアクト)」の略称です。直訳すれば「幕開けの演技・演奏」を意味し、メインとなるアーティスト(ヘッドライナーや主役)がステージに登場する前にパフォーマンスを行い、会場全体の熱気や期待感を高める重要な役割を担っています。
欧米のコンサートツアー文化から定着したこのシステムは、単なる余興や時間つなぎではありません。音楽プロモーターや舞台制作関係者の証言によると、オープニングアクトには「客席の集中力をステージへ引き戻すチューニング機能」と「未発掘の才能を大観衆の前に送り出すショーケース機能」という、興行上欠かせない2つの目的が組み込まれています。何千人、何万人という観客が集まる会場では、客席のざわめきを鎮め、音響や照明の最終確認を含めて本編へ向けた最高のグルーヴを作り出すトリガーとして機能しているのです。
また、欧米のロックシーンやポップス界隈では「フロントアクト(Front Act)」と呼ばれるケースもありますが、実質的な意味合いはオープニングアクトとほぼ同義です。主役の前に立って風よけとなり、オーディエンスを暖める先陣部隊としての敬意が込められた呼び名といえます。