丸尾桃というキャラクターの設計には、それまでの戦隊ヒロイン像をアップデートしようとする制作陣の強い意志が込められていた。最年少メンバーでありながら、古武術や合気道の達人という意外性。フェミニンな佇まいと、敵の懐へ鋭く飛び込む身のこなしのギャップが、視聴者に強烈なインパクトを与えた。
当時まだ新人女優だったさとう珠緒の起用は、現場に瑞々しい風を吹き込んだ。過酷なロケーション撮影や激しい爆破シーンの連続にも弱音を吐かず、泥だらけになりながら笑顔を絶やさなかったという。持ち前のポジティブなエネルギーが役柄と完全にシンクロし、丸尾桃という血の通った人物像が見事に結実したのである。