飲料コーナーのボタンを押そうとして、ふと指が止まる。かつて100円玉1枚、あるいは130円前後で買えた缶入りドリンクが、気付けば180円や200円という値を付けているからだ。この歴史的な価格変動の背景には、清涼飲料水業界全体を揺るがす深刻なコスト高騰がある。
原料となるPET樹脂やアルミ缶の原価上昇に加え、国際的な原材料価格の跳ね上がりが各メーカーの採算を直接圧迫。業界最大手のコカ・コーラボトラーズジャパンや、サントリー食品インターナショナルといった主要各社も、相次ぐ出荷価格の再改定を余儀なくされた。自販機はスーパーやコンビニと異なり、24時間稼働するための電気代や補充ルートの維持費が重くのしかかる。企業努力だけで価格を据え置く限界を、すでにはるかに超えてしまったのが実情だ。