カエルと聞けば、水辺を自在に泳ぎ、強力な後ろ足で躍動する姿をイメージする人が多いだろう。しかし、両生類学の常識を心地よく壊してくれるのが彼らだ。主な生息地である南アフリカ共和国の西海岸沿岸は、雨がめったに降らない乾燥した砂地ゾーンである。
驚くべきことに、彼らは泳ぐことができない。おたまじゃくしの時代すら存在せず、湿った砂の中に産み落とされた卵の中で成長し、カエルの姿で直接孵化する。水たまりすら不要な環境に適応した、まさに異例の「両生類」なのだ。足も短いため、移動は跳ぶのではなく「てくてくと歩く」スタイルをとる。