この変化はZ世代を中心とする美容業界にも直結している。数年前まで全盛を極めた「守ってあげたくなるうるうるメイク」や「親しみやすい血色感メイク」は急激に失速。いまや「悪役メイク(ヴィラン・ビューティ)」がSNSのトレンドワード上位を独占する。
眉山を鋭く引き上げたアイブロウ、あえて血色感を抑えたマットなリップ、そして目尻を切れ上がらせたアイライン。これらは単なる化粧の手法を超え、「誰の機嫌も取らない」という意思表示のツールとして機能している。若者たちはメイクを通じて、外圧を跳ね返すための鎧を纏っているのだ。