そもそも、画面の向こうで人々を熱狂させている動作のルーツはどこにあるのか。発端を探ると、ミーム文化が生み出した意図せぬリミックス作品に行き着く。原作者・岸本斉史が手掛けた金字塔『NARUTO -ナルト-』。その主人公であるうずまきナルトが見せる特徴的な素早い動きや構えに、現代風のリズミカルなトラックを掛け合わせたファン動画がTikTok上で拡散されたことが始まりだった。
ショート動画トレンドの波に乗ったこの動画は、一度見たら頭から離れない中毒性を秘めていた。疾走感のある曲調とアクロバティックな身体技が完璧に同期した時、タイムラインは歓喜で揺れた。かつて漫画のページや画面越しに鑑賞する対象だった忍者のポーズが、参加型のパフォーマンスへと昇華した瞬間である。