長年囁かれてきた二人の不仲説ですが、結論から言えば「撮影現場で強烈なライバル心と緊張感が渦巻いていた」ことは紛れもない事実です。当時、木村さんは21〜22歳、萩原さんは23歳。血気盛んな若手同士が真正面からぶつかり合っていました。
劇団文学座出身で早くから演技派としての評価を確立していた萩原さんは、「役者とは現場でどうあるべきか」という確固たる職人肌の美学を持っていました。一方の木村さんは、国民的アイドルグループSMAPのメンバーとして過密スケジュールを縫いながら現場に臨み、天性の勘と集中力で役柄をモノにしていくスタイルでした。演技に対するスタンスの違いから、萩原さんが発したストイックな姿勢に対し、負けず嫌いな木村さんが強烈に対抗心を燃やすという構図が生まれていたのです。
木村さん自身も後年のインタビュー発言などで、「当時は本当に現場がバチバチだった」「挨拶すらろくに交わさない時期があった」と率直に明かしています。妥協を許さない若き表現者同士だからこそ生じた摩擦であり、それが結果としてドラマの劇的なリアリティへと結実しました。