モルタルとコンクリートは、優劣ではなく「適材適所」で完全に役割が分担されています。それぞれの物理特性に合わせた代表的な施工領域を見ていきましょう。
モルタルの用途と外壁仕上げにおける最大の特徴は、薄く滑らかに塗り伸ばせる「作業性(ワーカビリティー)」と「意匠性」にあります。砂利が入っていないためコテ滑りが良く、木造住宅の外壁(リシン吹き付けや左官仕上げ)、タイルやブロックを積む際の接着クッション材、門柱のデザイン造形などに不可欠です。また、コンクリートを打設した後の不陸(表面のデコボコ)を平滑に整える「天端仕上げ」や「薄塗り補修」にもモルタルが活躍します。
一方で、コンクリートの用途と土間基礎では、何トンもの荷重を支える「構造躯体」としての役割が主軸になります。住宅のベタ基礎や布基礎をはじめ、ガレージの床面(土間コンクリート)、擁壁、カーポートの柱を支える基礎ブロック周辺の根固めなど、地面からの圧力や車両の重量がダイレクトにかかる場所には例外なくコンクリートが選定されます。