2014年当時の東京メトロのキャンペーンソングに抜擢されたことは、米津玄師のキャリアにおいて極めて大きなターニングポイントとなった。それまで主にネットカルチャーの文脈で語られていた彼の才能が、地上波テレビや都市のインフラ空間を通じて一般層へ一気に浸透した瞬間だった。
現在、Spotifyをはじめとする各種ストリーミングサービスで「アイネクライネ」は時代を超えたロングヒットを記録している。リリースから長きにわたる月日が流れた今なお、プレイリストの常連として新規のリスナーを獲得し続けている事実は異例と言っていい。単なる一時のブームではなく、J-POPの古典的マスターピースとしての地位を完全に確立した証左である。