自転車整備の現場を取材すると、利用者のメンテナンス意識と実態についてリアルな課題が浮かび上がってきます。
都内のサイクルショップ店長は、店頭に持ち込まれる修理依頼の現状について次のように語ります。
「『急にパンクした』と駆け込んでくるお客様のタイヤを拝見すると、異物が刺さった本当のパンクは3割程度で、残りの7割は単なる空気圧不足によるチューブの擦れ破れや、虫ゴムの寿命です。月に2回、数十秒空気を入れるだけで年間数千円の修理費を節約できるのですが、空気入れを面倒な重労働だと思い込んでいる方が非常に多いのが実情です」
また、SNSやコミュニティサイトに投稿されたユーザーの検証データでも、定期的に空気を入れて適正圧を維持したタイヤは、放置されたタイヤに比べて耐用年数が約1.8倍(平均3年から5年以上へ延伸)に伸びるという実測報告が多数寄せられています。「ペダルが重い=自分の体力の衰え」ではなく、単にタイヤの空気圧が落ちて路面抵抗が増大しているだけのケースが大半を占めています。