華やかなトップインフルエンサーとしての姿からは想像しにくいですが、リュウジの半生は決して順風満帆なエリートコースではありませんでした。本名は「菅澤 竜士(すがさわ りゅうじ)」。1986年5月2日、千葉県千葉市に生まれました。
自著やメディアのロングインタビューで告白されている通り、彼は高校時代に人間関係の悩みや環境への違和感から高校を中退し、自宅に引きこもる生活を経験しています。「何者にもなれない自分」に焦燥感を抱えるなか、転機となったのは母親が病気で倒れた際に作った手料理でした。自分の作った料理を食べた家族が笑顔になった瞬間に、人生で初めて「自分の存在価値」を実感したと語っています。
その後、アルバイトで貯めた資金をもとに世界一周の旅へ出発。帰国後は調理師専門学校には通わず、現場での実戦を選びました。イタリア料理店の厨房で本格的な調理技術の基礎を叩き込まれた後、漫画喫茶のスタッフや、高齢者向け介護施設の事務兼調理スタッフなど、多種多様な職業を転々としながら料理の探求を続けました。
この介護施設時代での経験が、のちの「バズレシピ」の根幹を形成します。限られた予算と時間、そして「誰もが無理なく食べられる簡便さ」を追求する日々のなかで、調理科学に基づいた合理的な時短テクニックが磨かれていきました。2017年にTwitter(現X)へ投稿した「大根の唐揚げ」や「じゃがアリゴ」が爆発的な拡散を記録し、一躍スターダムへと駆け上がることになります。