ネット上の競馬掲示板やSNSでは、栗東トレセンに関するいくつかの誤解や都市伝説が定着しています。客観的データに基づき、それらの真偽を検証します。
誤解1:「美浦が新坂路を作ったから、栗東のアドバンテージは完全に消滅した?」
【真相】美浦トレセンが2026年に坂路の大規模改修を実施し、高低差を栗東と同等の33mに引き上げたことで、東の馬の成績は確かに大きく向上しました。しかし、栗東のアドバンテージがゼロになったわけではありません。栗東周辺には「ノーザンファームしがらき」をはじめとする最高峰の外厩(民間育成牧場)が車で30分圏内に密集しており、「外厩とトレセンの往復負荷の少なさ」というサプライチェーン全体の構造的優位は現在も栗東に軍配が上がります。
誤解2:「調教タイムが速い馬=絶対に買いである?」
【真相】調教タイム(特に栗東坂路やCWの時計)は、走らせた時間帯や馬場状態、そして「通ったコースの内外」によって大きく変動します。特に朝一番の整備直後のウッドチップ馬場と、数百頭が走った後の掘れ上がった馬場では、同じ馬でも1秒以上時計が違ってきます。また、調教助手の体重差や「一杯に追ったのか/馬なりで持ったままか」という脚色を無視してタイムの絶対値だけを比較するのは、馬券検討における典型的な罠です。