公衆衛生・感染症学の視点からも、複数回感染がもたらす社会的インパクトに対する警鐘が鳴らされ続けている。感染症対策の第一人者である尾身茂氏をはじめとする専門家たちは、単なる個人の健康問題を超えて、社会インフラや医療提供体制への長期的な影響を懸念する。
世界保健機関(WHO)もまた、持続的なサーベイランスの維持と、後遺症に苦しむ人々への包括的な支援体制の確立を各国に求めている。労働人口の慢性的疲労や離職、受診需要の増大は、医療・ヘルスケアの現場のみならず、経済活動全体をじわじわと圧迫する。社会全体が「終わった脅威」として過去形にするのではなく、継続的に向き合うべき構造的課題として捉え直すパラダイムシフトが求められている。