コロコロチキチキペッパーズの経歴を振り返ると、彼らは2015年の『キングオブコント』において結成わずか3年、当時24歳という若さで優勝を成し遂げました。「卓球ネタ」やナダルの「やっべぇぞ!」「さぁ!」といったキャッチーなフレーズで一躍スターダムに駆け上がったものの、その後のテレビ業界ではナダルの強烈なキャラクターやクズ芸人ぶりが大きくフィーチャーされることになります。
ネタ作りを一手に担い、コンビのブレインとして機能していた西野創人は、メディア露出が増えるにつれて「ナダルの横にいる普通の人」「じゃない方芸人」としての無力感に苛まれることになりました。当時のインタビューや公式YouTubeチャンネルの対談企画において、本人は次のような悔しさを滲ませています。
「劇場やテレビの現場に行っても、求められるのはナダルのリアクションばかり。自分はただ横で立っているだけで、何も爪痕を残せない日が続いた。このまま30代、40代を迎えたら芸人として終わってしまうという猛烈な焦燥感があった」
そんな停滞感を打破する一手として選んだのが「誰にも文句を言わせないレベルで身体を作り上げること」でした。口先だけでなく、圧倒的な努力と時間を投じなければ手に入らない筋肉という武器を身につけることで、自らのアイデンティティを再構築しようと決意したのです。