大手チェーンが相次いで踏み切った価格改定によって、店頭のプライスカードは一変した。かつての「Sサイズ100円(税込)」という共通の防衛ラインは完全に崩壊し、各社はそれぞれ異なる価格戦略とポジショニングを打ち出している。
業界の絶対王者であるセブン-イレブンは、主力の「セブンカフェ」において段階的な引き上げを実施。レギュラーサイズ(ホット/アイス)をこれまでの110円・120円ラインから順次改定し、現在はベース価格を130円〜140円台へとシフトさせた。高級豆を使用したスペシャルティライン「青の贅沢」シリーズなどを拡充することで、単なる値上げではなく「選べる品質」への誘導を図る。
対する株式会社ローソンは、「MACHI café(マチカフェ)」の持ち味である対面接客とフレーバー展開を維持しながら価格を見直した。ブレンド(S)の価格を改定しつつ、メガサイズやカフェラテといった高単価メニューの満足度を高める方針だ。一方、株式会社ファミリーマートの「FAMIMA CAFÉ(ファミマカフェ)」も追随し、モカブレンドをはじめとする豆のグレードアップを理由とした改定を実施。各社ともにSサイズ相当で130円〜150円前後、M・Lサイズに至っては200円を超える設定が一般的な風景となった。