長年信じられてきた生活の知恵には、現代の科学的検証によって覆されたものが少なくありません。最も典型的なのが「布団は晴れた日に天日干しして叩けば清潔になる」という神話です。日本アレルギー学会等の報告でも指摘されている通り、天日干しの熱程度ではダニは裏側の温度が低い方へ移動するだけで死滅しません。さらに布団叩きで強く叩くと、ダニの死骸やフンが細かく粉砕され、中綿の奥深くへ潜り込んでアレルゲンを吸い込みやすくしてしまうという逆効果を生みます。
一方で、「コインランドリーの洗濯乾燥機に放り込んで表示時間通り待てば完璧に仕上がる」という思い込みもまた危険な誤解です。ここに、コインランドリー布団生乾き防ぐコツの核心があります。大型乾燥機のドラムは一定方向に回転を続けるため、布団は遠心力と自重でどうしても「外側だけが乾いて内側が丸まった状態」になりがちです。
これを解消するための決定的なテクニックが、「乾燥開始から20〜25分後のドア一時停止」です。一度ドラムから布団を取り出し、熱がこもっている外側と冷たい中心部をひっくり返すように畳み直して再投入します。羽毛布団の場合は、このタイミングで上下のブロックを軽く手でパタパタと振って空気を含ませることで、固まっていたダウンボールがほぐれ、新品購入時のような驚異的なロフト(かさ高)が蘇ります。