インターネット上の掲示板やSNSの一部では、福田龍彌について「パンチは凄いがグラウンドに持ち込まれたら脆いのではないか」「打撃しかできない一芸ファイター」といった誤った認識が散見されることがあります。しかし、これは現場のデータを無視した明らかな誤解です。
誤解1:テイクダウン耐性が低いという思い込み
福田の試合を詳細に分析すると、対戦相手が仕掛けてくるタックルの成功率は極めて低い数値に抑えられています。DEEPフライ級グランプリ決勝で対戦した本田良介は、国内トップクラスのレスリング能力を誇る実力者でしたが、福田は5ラウンドにわたりその執拗な組みを遮断し続けました。グラウンドに行かないのは「寝技ができないから」ではなく、「相手を立たせたまま仕留めるために、テイクダウンを完璧に無力化しているから」に他なりません。
誤解2:KO狙いだけの荒い殴り合い
福田のKO劇の鮮烈さゆえに「打ち合い上等のインファイター」と見られがちですが、実態は極めて理知的なゲームコントローラーです。ラウンドごとのジャッジペーパーを意識し、ポイントを奪うためのジャブやローキック、相手のスタミナを奪うボディブローを計算づくで配置しています。狂気を感じさせる笑みの裏には、冷静沈着なプログラミングが存在しているのです。