本場インドにおけるキーマカレーには、長い歴史と宗教的・文化的な背景が色濃く反映されている。
キーマカレー本場インドの具材とスパイスにおいて、主役となる肉は宗教上の理由から主にマトン(羊肉)やヤギ肉、チキン(鶏肉)が用いられる。牛肉や豚肉を使うことは極めて稀だ。これらの肉特有のクセを抑えつつ旨味を引き出すため、クミン、コリアンダー、ターメリックをベースに、カルダモンやクローブ、シナモン、ガラムマサラなどの芳醇なホールスパイスやパウダースパイスが巧みに組み合わされる。
また、玉ねぎをじっくりと炒めて甘みを出し、トマトの酸味や生姜・ニンニクの風味を重ね合わせるのが基本技法だ。青唐辛子で鋭い辛味を加えたり、仕上げにグリーンピース(ガルバンゾーやマタル)を加えた「キママタル」として提供されることも多い。
日本では「キーマカレー=汁気がない平皿のカレー」というイメージが定着しているが、本場ではナンやチャパティ、バスマティライスとともに楽しむ、豊かなコクと水分を含んだ煮込み料理としても愛されている。