インターネットの検索窓には時折「けいおん 作画崩壊」というキーワードが浮上しますが、その真相を調査すると、本作において作画崩壊と呼べるカットは事実上存在しないことが分かります。むしろ「全話がハイライトであり、崩壊とは最も無縁な作品」という逆説的な意味で語られるケースが大半です。
テレビシリーズでありながら、まるで劇場用作品のように作画枚数を惜しまない“ぬるぬる動く”なめらかなアニメーションを実現できた背景には、京都アニメーション独自のスタジオ体制があります。
一般的に多くのアニメ制作会社がフリーランスのアニメーターや外部スタジオへの外注に依存する中、京アニは社内に専属の作画・仕上げ・背景・撮影スタッフを抱える完全内製システムを確立していました。綿密な意思疎通と厳格なクオリティ管理、そしてスタッフ育成環境が整っていたからこそ、スケジュール破綻を防ぎ、最終話まで超高水準の作画を安定して維持することが可能だったのです。