ネット上の考察やSNSで長年議論されているのが、宮水神社の「御神体」があるカルデラ地形のモデルについてです。外輪山の中にぽっかりと浮かぶ内輪山の形状から、伊豆諸島最南端に位置する青ヶ島 丸山が視覚的モチーフであると広く認識されています。
しかし、「青ヶ島=糸守町そのもの」と混同するのは誤りです。青ヶ島は東京から南へ約358kmに位置する絶海の孤島であり、劇中の山深い飛騨のカルスト・カルデラ風土とは地理的条件が根本から異なります。新海監督は青ヶ島が持つ世界有数の二重カルデラという特異な幾何学美を、巨石信仰や組紐の歴史と融合させ、神聖な空間デザインとして画面に落とし込みました。
なお、青ヶ島へのアクセスは八丈島からのヘリコプター(定員9名・予約至難)または定期船(気象条件による欠航率高)に限られます。観光インフラの制約が極めて大きいため、「気軽に行けるアニメスポット」という認識は改め、島全体の自然保護と生活ルールを尊重する本格的な遠征準備が求められます。