そもそも、ハンドボール投げという種目自体が、日本においては「新体力テスト」の代名詞として定着している。しかし海外に目を向けると、この測定方法は必ずしも一般的ではない。欧米での遠投テストといえば、ソフトボールやクリケットボール、あるいはジャベリックスロー(ポリエチレン製の槍投げ)が主流だ。
日本でハンドボール投げが長く採用されてきた背景には、肩関節の柔軟性と全身の連動性、そして瞬発力を総合的に評価する指標として優れていた歴史がある。国内の最高峰記録としては、体力テストの枠組みを超えて野球の強肩選手や陸上の槍投げ選手が測定した50メートル超えの記録が語り継がれているが、国際的な「競技」としての遠投記録とは測定基準が異なる点も興味深い。