日本全国の高校において、学校行事の年間スケジュールに深く組み込まれているテストがある。正式名称を「ベネッセ総合学力テスト」と呼ぶこの試験は、通称・進研模試として広く知られ、年間でのべ数百万人規模の受験者数を誇る。
かつて福武總一郎氏が率いたベネッセコーポレーションは、教育格差を埋めるべく地方の学校現場へ深く浸透し、独自のアセスメント事業を拡大させた。その中核を担うのが、webサービス「マナビジョン」と連動した緻密な成績追跡システムだ。生徒一人ひとりの正答率データや全国偏差値は、学校単位での進路指導における不動の指標となっている。
とりわけ高校1年生の7月、11月、1月に実施される数学のテストは、基礎の定着度と論理的記述力を厳密に炙り出す。他の民間模試と比べても母集団の幅が圧倒的に広く、上位層だけでなく中堅層の学力推移を正確に可視化できる点が、全国の教員から厚い信頼を寄せられる理由だ。