最も根本的な違いは、施設が提供する「医療の比重」にある。介護医療院は、長期的な療養が必要な要介護者を対象とした「住まいと医療」が一体化した施設だ。喀痰吸引や経管栄養、インスリン注射といった高度な医療処置に24時間体制で対応する。体制としても医師が常駐しており、急変時にも迅速な処置が受けられる点が強みだ。施設介護・療養サービスとしての機能はトップクラスと言える。
一方の介護老人保健施設(老健)は、病院から自宅へ戻るための「リハビリテーション中間施設」という位置づけだ。医師は配置されているものの、主な目的は状態の維持や回復であり、手厚い医療処置を継続的に行うための場所ではない。夜間は看護師が手薄になるケースも多く、特別な医療管理を必要とする患者の長期的受け入れには限界がある。