初夏のガーデニングにおいて、葉の裏で這い回る毛虫のような黒い幼虫を見て慌てて害虫スプレーを噴射した経験はないだろうか。実はそれこそが、成虫以上に貪欲な食欲でアブラムシを駆除してくれる、ガーデニングの最強の味方である。トゲやグロテスクな斑点模様は天敵である鳥類や他の肉食昆虫から身を守るための擬態や警戒色に過ぎず、人間に危害を加える毒針も持っていない。見た目の不気味さで損をしている典型例と言えるだろう。
近年、化学農薬に頼らない持続可能な庭づくりが主流となる中、この幼虫の再評価が急速に進んでいる。一頭の幼虫が成虫になるまでに捕食するアブラムシの数は数百匹を超え、その駆除スピードは成虫をも圧倒する。家庭菜園における「天然のハンター」として、今まさにその正体と価値が見直されているのだ。