万が一ノロウイルスに感染した場合、ウイルスを直接退治する特効薬は存在しません。回復に向けた基本方針は、体内からウイルスを排出しつつ、脱水症状を防ぐ対症療法となります。
自宅で療養する際の最重要ルールは、市販の下痢止め薬(止瀉薬)を自己判断で服用しないことです。下痢止めによって腸の蠕動運動を止めてしまうと、ウイルスが腸内に長時間留まり、症状が悪化・長期化する恐れがあります。整腸剤の服用に留め、毒素を出し切ることが回復への近道です。
水分の補給には、水やお茶ではなく電解質と糖分がバランスよく含まれた経口補水液(OS-1など)やスポーツドリンクを常温で摂取します。嘔吐が激しいときは一度に大量に飲まず、スプーン1杯程度を5〜10分おきに口に含む方法が効果的です。
以下の兆候が見られる場合は、無理に自宅で我慢せず、速やかに内科や消化器内科を受診してください。
・水分を一切受け付けず、半日以上排尿がない(重度の脱水症状)
・便に血が混じっている、または激しい腹痛が治まらない
・意識が朦朧としている、強いめまいで立ち上がれない
・乳幼児や高齢者、持病を持つ基礎疾患保有者が発症した