消耗品を使い捨てるライフスタイルへの反省と、終わりの見えないインフレ。この2つの圧力が生み出した最大のヒット作が、不織布技術を極限まで高めた「高耐久型ペーパー」だ。従来のクレープ紙とは一線を画し、濡れた状態で力任せに絞っても破れない強靭な繊維ネットワークを持つ。
台所での実用ルートは明確だ。まずは野菜の水切りに使い、次に調理台の汚れを拭き取り、最後はコンロ周りの油汚れをこそぎ落としてゴミ箱へ行く。1枚で3段階のタスクをこなすため、実質的な消費スピードは従来の3分の1に低下した。初期購入コストの高さに当初は慎重だった日本の主婦・主夫層も、月単位のトータルコストで逆転することに気づき、一気に定着へと舵を切った。