SNSや知恵袋などで頻繁に見かけるのが、「カニンヘンとして買ったのに大きくなりすぎてミニチュアサイズになった」「騙されたのではないか」という相談です。しかし、これには遺伝学的な背景と明確な登録制度の仕組みが存在します。
まず、カニンヘンが大きくなりすぎた理由の多くは、先祖返りや成長期の栄養状態による骨格発達です。ダックスフンドの歴史の中でミニチュアとカニンヘンは掛け合わせが行われてきた経緯があり、親犬がカニンヘンであっても、祖父母世代のミニチュアの遺伝子が強く発現して骨格が大きく育つことは生物学的に珍しくありません。
こうした発育差を公式に是正するため、JKCではJKC血統書のサイズ変更手続き(バラエティ変更)という制度が整備されています。
- 変更の申請条件:生後15ヶ月以上が経過し、成犬としての骨格が完成した段階で、JKC公認クラブやドッグショー会場で指定審査員・計測員による胸囲測定を受ける。
- 登録の書き換え:カニンヘンとして登録されていた個体の胸囲が規定値(オス32cm超/メス30cm超)を超えていた場合、ミニチュアダックスフンドへのサイズ変更申請を行い、血統書を再交付することが可能です。
意図的な悪質繁殖でない限り、骨格が予想より大きく育つことは犬の健康上何ら問題ありません。「大きく育ったから失敗」と捉えるのではなく、自然な成長個性として受け止める心構えが求められます。