この写真集の価値を語る上で欠かせないのが、被写体である宮沢りえ自身の歩みだ。アイドル時代の絶大な人気に甘んじることなく、彼女は舞台や映画の世界へと飛び込み、日本を代表する本格派の演技派女優へと成長を遂げた。
映画『紙の月』での鬼気迫る名演をはじめ、数々の映画賞や演劇賞を総なめにしてきた彼女の実績が、過去の作品にさらなる重みを与えている。「のちに大女優となる表現者が、人生の決定的な一瞬をフィルムに焼き付けた記録」としての価値が加わったことで、Santa Fe(写真集)は一過性のアイドルグッズから不朽のアーカイブへと昇華したのだ。