晩年、関係者やファンの間で目撃されるジャニー氏の姿は、常に決まったスタイルで統一されていました。ブルゾンやスタジアムジャンパーにキャップを深く被り、色付きの眼鏡やサングラスをかけるという出で立ちです。
このスタイルは単なるファッションではなく、「自身の老化を周囲に意識させない」「視線の動きを悟らせずオーディションや稽古を冷静に観察する」という演出家としての実用的な目的も兼ねていました。タレントたちに対して常に威圧感を与えず、しかし鋭い観察眼を維持するためのツールとしてサングラスが活用されていたと伝えられています。
劇場内の通路を一人で歩いていても、一般の観客からは一見して芸能界の大物とは気付かれないほどのラフな装いであり、その「普通のおじいさん」のような風貌と、巨大企業を牛耳る権力者というギャップそのものが、後年のカリスマ性をさらに増幅させていました。