地表に見えている頭部や胸部は、全貌のほんの一部分に過ぎない。地中に深く埋もれた胴体部分の掘削および非破壊探査が進むにつれ、その表面には驚くべき彫刻が残されていることが判明した。
高精度の赤外線レーザースキャン解析によって浮き彫りになったのは、ペトログリフ(岩刻文字)の数々だ。三日月形のペンダント「レイミロ」や、独特な形状のカヌー、さらには精巧な魚釣りの針が背中全体に緻密に刻み込まれている。
これらの線刻は単なる装飾ではなく、各部族の血統や所有権、あるいは特定の航海儀礼を示す記号である可能性が高い。頭部だけが突出して注目されてきた巨像だが、本来は全身が鮮烈な視覚的メッセージを帯びた「動く歴史文書」であったという見方が強まっている。