この熱狂は国内に留まらない。東京を訪れる外国人観光客の間でも、このTシャツは「究極の日本土産」として争奪戦の的になっている。彼らにとって、滝平二郎の切り絵は「浮世絵の系譜を継ぐモダンアート」であり、どこかダークファンタジーの雰囲気を漂わせる「ジャパニーズ・ゴシック」として映るのだ。
アニメや漫画といった定番のポップカルチャーとは一線を画す、よりディープで精神的な日本文化の匂い。それこそが、高感度な海外のファッショニスタたちを惹きつける理由だ。言葉の壁を越えて直感的に伝わる「凄み」が、あの切り絵のラインには宿っている。