テーピングに関してネット上で散見される情報の中には、医学的根拠を欠いた危険な俗説が含まれています。
誤解1:「突き指は引っ張れば治る」という迷信
昭和・平成期に広く信じられていた「突き指をしたら指を強く引っ張って関節を戻す」という行為は完全な誤りです。靭帯の断裂を悪化させ、関節軟骨や血管をさらに損傷させる極めて有害な行為です。受傷直後は「引く」のではなく、「冷やす・固定する」が鉄則です。
誤解2:「強固に固定すればするほど早く治る」という勘違い
痛みを消そうと非伸縮テープでガチガチに固めると、関節包の拘縮(関節が固まって動かなくなる状態)を招きます。ヘバーデン結節などの変形性関節症においては、完全固定ではなく「痛みの出る可動域だけを制限する」適度なしなやかさを持ったテーピングが推奨されます。
誤解3:「湿布を貼った上からテーピングを巻く」ことの弊害
消炎鎮痛成分を含むテープ剤の上に密閉するようにテーピングを重ねると、皮膚の角層剥離やかぶれ、化学熱傷のような皮膚炎を引き起こすリスクが高まります。テーピングを行う際は、皮膚を清潔で乾いた状態にして直接貼るのが原則です。