イカを生食または半生で楽しむ際に、最も警戒しなければならないのが寄生虫「アニサキス」の存在です。アニサキス幼虫は体長2〜3cm程度の白い糸状の虫で、生きたまま人間の胃壁や腸壁に刺入すると、数時間後に耐え難い激痛や嘔吐を引き起こす急性アニサキス症を発症します。
アニサキスは本来、内臓周辺の表面や膜に多く寄生していますが、イカが死んで時間が経つと内臓から身(筋肉部)へと潜り込む習性を持っています。そのため、購入後や釣果後は一刻も早く内臓を取り除くことが最大の防御策です。
刺身にする場合は、以下の防止策を徹底してください。
① 徹底した目視確認とアニサキスライトの活用
身の内外を明るい光にかざし、渦を巻いている白い糸状の虫がいないか確認します。紫外線ライト(アニサキスライト)を当てると青白く発光するため、見落としを大幅に減らせます。
② 細かい隠し包丁(鹿の子切り)を入れる
アニサキスは物理的な切断に弱いため、刺身の表面に細かく切れ目を入れることで、万が一潜んでいた場合でも虫体を破砕して無害化できます。
③ 冷凍処理または確実な加熱
家庭用の冷凍庫であってもマイナス20℃以下で24時間以上冷凍すればアニサキスは死滅します。また、加熱調理の場合は60℃なら1分以上、中心部まで完全に熱を通すことで完全に防ぐことが可能です。なお、一般的な料理酢や塩、ワサビの殺菌力ではアニサキスは死滅しません。