言葉の持つドラマ性は、ポップカルチャーの世界でも新たな広がりを見せています。代表的な例が、人気ロックバンドRADWIMPSが2013年に発表した楽曲『会心の一撃』(アルバム『×と○と罪と』収録)です。
この楽曲において、フロントマンの野田洋次郎氏はゲーム的なモチーフを巧みに引用しながら、理不尽な現実や嘲笑に立ち向かう人々の葛藤を描き出しました。歌詞の中では、どれほど追い詰められても、周囲から冷ややかな目で見られても、最後の最後で全てをひっくり返す「自分自身の一撃」を信じて泥臭く前へ進む意志が歌われています。
単に「恵まれた者が放つ華やかな勝利」ではなく、「逆境に耐え続けた者が放つ覚悟の一撃」として再定義されたこの楽曲は、部活動に励む学生や挑戦を続けるビジネスパーソンを中心に圧倒的な支持を獲得しました。「会心の一撃」という言葉は、古典からゲームへ、そして現代の若者たちの闘志を奮い立たせる人生のアンセムへと進化を遂げたのです。