もちろん、メディアや飲食業界への進出も定番のルートだ。テレビ番組やYouTubeで「あの横綱を倒した時の裏話」を披露すれば、一時的な注目を集めることは容易い。しかし、それだけで食べていけるほど甘い世界ではない。
「元金星力士」という肩書きの賞味期限は、驚くほど短い。引退から3年も経てば、世間の記憶は薄れ、新しいスター力士たちが次々と誕生する。ちゃんこ店を経営するにしても、味やサービスが伴わなければ、かつてのタニマチ(支援者)やファンだけで店を維持し続けることは不可能だ。肩書きに頼らず、一人のビジネスパーソンとして自立できるかどうかが、成否の分かれ目となる。