予備校界の最前線で教鞭を執る実力派講師たちも、この変化に警鐘を鳴らし続けている。竹岡広信氏は「文字を見て納得しているうちは、音を理解したことにはならない」と繰り返し指摘する。日本語の文字面にとらわれず、息遣いや音の強弱そのものを体に染み込ませる徹底的な反復訓練こそが、不意打ちのような難問を攻略する唯一の盾となる。
一方、英語のロジックを明快に解き明かす関正生氏は、多くの学習者が陥る「思い込みのリスニング」を論理的に解体する。音がどう脱落(リダクション)し、どう繋がる(リンキング)のかという音声変化の規則性を頭で理解した上で耳を慣らさなければ、いくら長時間の音声を垂れ流しても雑音にしか聞こえない。感覚論を排した構造的なアプローチこそが、リスニングの迷路を抜け出す確実なコンパスとなる。