かつて日本のポップカルチャーの発信地といえば、秋葉原エリアが一強の時代を誇っていた。アキバの街角で発展した萌え要素全開のカフェ文化は、いまや全国へと波及し、飲食業界全体を巻き込む一大ムーブメントへと進化を遂げている。しかし近年、その中心地は新たな変容を見せ始めている。
特に歌舞伎町エリアをはじめとする大人の夜の街へとそのスタイルが流入したことで、コンセプトカフェの定義そのものが再構築された。従来の「可愛らしさ」を前面に押し出すスタイルから、より洗練されたシックなインテリアや、深みのある世界観を重視する「大人向けコンカフェ」へのシフトが進んでいる。サブカルチャー産業とナイトエンターテインメントが複雑に交差する境界線上で、「モーブ」はその象徴的な存在として確固たるポジションを築いているのだ。