ハン・ヒョジュという女優の真骨頂を語る上で欠かせないのが、観る者の心に深く染み渡るヒューマンドラマやロマンスにおける圧倒的な存在感です。
『ビューティー・インサイド』では、毎日姿が変わる恋人と向き合うという極めて特異な設定の中、相手役が上野樹里、パク・ソジュン、イ・ドンウク、キム・ジュヒョクなど多彩に入れ替わる現場を経験しました。相手が変わっても「一人の人間を一貫して愛し続ける」という難度の高い心情を、眼差しの揺らぎやわずかな仕草で完璧に表現。韓国映画界におけるロマンスの新たな名盤として、今なお多くの映画ファンに語り継がれています。
一方、『ただ君だけ』では、暗い過去を背負う元ボクサー(ソ・ジソブ)の凍りついた心を溶かす盲目の女性を演じました。視覚障害を抱える役柄を演じるにあたり、徹底した取材とリサーチを重ねてリアリティを追求。二人の純粋すぎる愛の行方は、日本でも吉高由里子と横浜流星の主演で『きみの瞳が問いかけている』としてリメイクされるなど、国境を越えて愛され続ける原点となっています。